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続:メイド、雇いますか?
以前「メイド雇いますか?」という記事を書き、それからしばらくたつ今、また新たに付け足したいことができたため、続きの記事を書こうと思います。

シンガポールでは、ファーストフードですら、「クリーナー」と呼ばれる片付け専門の人がいるので、例えマックでもバーガーキングでも、140円で食べたホーカーでも、とにかく食べたら食べたままで、仮にゴミ箱が近くにあっても片付けるそぶりも見せない。放置するのが当たり前で、クリーナーが清掃すべきで、自分たちできれいにしてしまうと彼らの仕事を奪うことになるから、というのがシンガポリアンの言い分。

さて、一方メイドについて。以前も述べたように、ここでは大方の人がメイドを雇っています。前回は、メイド側の問題についてもチラッと載せたのですが、雇用主側のメイドの扱いも問題にしたいと思うのです。

メイドは、住み込みの場合、朝は早く夜は深夜まで働きづめで、ご主人様から野次を飛ばされたり、食事もみんなと取れなかったり(みんなが食事をしてるときにはそれをみている)、床で食べなければならなかったり・・・ということも事実として知っておくべきところ。

これらを通して最近をもうところは、シンガポール人の階級意識。明らかに彼らを人間として扱っていないという人も少なくない。にもかかわらず、子供の世話をメイドにまかせっきりで、外出するときも両親が子供にご飯を食べさせるのではなく、メイドが子供の口に物を運んだり、子供をおんぶして運んでいたりする。そんな光景をみて育った子供たちは、人種差別や階級社会意識を無意識に持ちはしないのだろうか?なんでもメイドがやってくれると思い込み、人への思いやりが足りなくなりはしないのだろうか?その表れが、クリーナーは自分たちがしたくない汚い仕事をするべき人だから、敬意も感謝も示さないことに繋がりはしないのだろうか?

インドネシア、フィリピン、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムなどの主要メイド派遣元の国からしてみれば、高い学歴がなくともお金を稼ぐことができるため、メイドになることが決して悪いことだとは思わないし、そういう仕事をしたい人と、家庭の仕事を手伝って欲しい人と双方にとってのwin-winシステムとも言うことができるかもしれない。でも、その理論の裏で繰り広げられる人間模様についても、考えることがあるのかもしれない。
by b0ndi.blue | 2005-03-28 14:54 | シンガポール文化
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